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7月歌舞伎座 夜の部

JUGEMテーマ:歌舞伎

歌舞伎座夜の部へ行ってきました。

「夏祭浪花鑑」(なつまつりなにわかがみ)

主人公の団七    :市川海老蔵
徳兵衛         :中村獅童
徳兵衛の女房お辰 :中村勘太郎

人気若手俳優揃っての舞台でした。

【六段目:釣船三婦内(通称:三婦内)】
個人的に楽しみ?(ちょっと不安)にしていたのが勘太郎さんのお辰。

お辰は気風のいい美人の女性の役なのですが、勘太郎さんは。。。造形的には美人ではないですし、色気のある女形を演じるタイプでもないです。
ので、ちょっとその偏のリアルさは思っていたように足りないかなと感じたのですが、そこは歌舞伎の良さでしょうか、気持ちがよそにそれることも無く物語りを楽むことができました。
勘太郎さんの演技は、お父さんの勘三郎さんに似てきて、立ち方もできる女形の芸という感じで、テンポよくコミカルな感じもでてました。

それにしても「こちの人が好くのはここ(顔)じゃない」顔をさして「ここでござんすっ(心)」の台詞は、何度聞いても壮快でいい台詞です!

【七段目:長町裏(通称:泥場)】
団七が義父の義平次を殺してしまう場面です。

義平次を殺そうと決めてからの団七の身体は何かが乗り移ったように、徐々に覚めたように熱気を帯びてくる。
一時期よりもシェイプアップされて見える身体で、怖いような美しいような見得を切る海老蔵。
勘太郎さんのお辰の台詞の面白さと打って変わって、このシーンは海老蔵さんの身体が語る歌舞伎の凄さを感じました。

死体を池に沈め、血に染まった刀と泥だらけの身体を井戸の水で洗い流し、意識も朦朧とその場を去る団七。
そこを祭りの一段が何も知らず通りすがる。
ねっとりとした夏の湿度と凄惨な情景、非日常と日常が折り重なってゆく時間の流れ、目が釘付けになりました。


「天守物語」(てんしゅものがたり)
主人公 富姫 :坂東玉三郎
姫川図書之助 :市川海老蔵
亀姫       :中村勘太郎

天守物語は原作が泉鏡花。
幻想的な世界観のお芝居です。

玉三郎の富姫は当たり役で、もう言うまでもありません。
外出から帰ってきた富姫が、腰元たちに発するなんでもないような最初の一言。
「出迎えかい?ご苦労だね」
それだけで、すぅ〜とこのお芝居の持つ不思議な魅力の世界に心が溶け込んでいきます

その天守閣へ人間界の図書之助が迷いこんできます。
さっき凄惨なシーンを演じ終えたばかりの海老蔵さんですが、こちらでは打って変わって熱い忠誠心を持ちながら同時にクールな物の考え方のできる役を、丹精に演じているように見えました。

技術よりも個性や熱意の方が余分に溢れてしまうような印象の海老蔵さん(そこが魅力)ですが、今月の歌舞伎座での演技は、いつもよりも丁寧でスマートな感じがしました。
その中にも、もともとの才能である「歌舞伎役者の花」であるところの光のようなものを放っていて、やはり歌舞伎界では変わる者のいない大きな役者さんだなぁと思いました。
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樋口一葉「おおつごもり」内幸町ホール

今日は内幸町ホールに奥山真佐子さんの一人芝居「おおつごもり」を見に行ってきました。
3月25日は一葉さんのお誕生日、内幸町は一葉さんの生まれた土地です。

今回は役者である奥山さんの他に、野秋美和さんによる創作舞踊が盛り込まれ、また笛と太鼓の鳴り物の方がお二人いらして、いつも以上に奥行きのあるお芝居を見させていただきました。

-おおつごもり-
下女のお峰は働き者で、まっすぐな心立ての娘。
しかし育ての親の背負っている借金、そして実の弟のようにかわいがっている三之助の身を思うばかりに、奉公先でかけ硯の中から2円を抜き取ってしまう。
奉公先の裕福な暮らしを目の前にして、貧しい身の上の悔しさがこみ上げてきて思わず嘆くお峰。
奉公先の若旦那の石之助は大金を無心してばかりで、その放蕩ぶりには呆れる以上に怒りすら覚える。
けれどもお峰は自分の犯してしまった罪に慄き、苦悩する。
主人からかけ硯を持ってくるように告げられたお峰は、いよいよ罪が明るみにでると思い、全てを告白し舌を噛んで死のうと決意する。
しかし、主人がかけ硯を空けてみると、そこにはただ
「引出しの分も拜借致し候 石之助)」
という手紙が入っているだけだった。
石之助の思いを知ったお峰はありったけの感謝の思いを口にする。「三ちゃん、神様っているんだね」と。

一葉は貧しい人々の視点に立って物語を紡いでいく。けれども金銭に困らずとも心の中はどこまでも虚しさばかりの人生を送る三之助の苦しみが、お峰を救う行為によってより浮かびあがってくる。
人の心を描き出す、それが作家である樋口一葉の素晴らしさなのだなと実感しました。

また奥山さんの演じる女性は、泣いても無理やりに笑い顔になって生きづらい人生に踏ん張ろうとします。
そこに、奥山さんの人生に対する健気な思いが重なっているようで、一葉の世界にまた新たな深みが生まれるのだと思います。

奥山さんのお芝居を見る度に、一葉を読み返して見ようという思いにさせられます。
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玉三郎・菊之助 「二人道成寺」

舞伎座に二人道成寺を観に行ってきました。

娘道成寺は1時間に及ぶ演目で、演者は高度な舞踊テクニックを息つく間もなく踊り切らなければならない。
そのようなことから、娘道成寺は歌舞伎舞踊の最高峰と位置付けられている。
日本舞踊に嗜みのある友人は、娘道成寺を踊るのは長距離マラソンをするくらい体力がいると言っていたな。

今回白拍子花子に扮して舞うのは坂東玉三郎と尾上菊之助。

そういえば、初めて二人道成寺を見たのは大学生のとき。
その時の白拍子花子は中村福助と中村時蔵。
桜で多い尽くされ舞台と、華やかな長唄、可憐な娘の舞。
当時一目で夢中になりました。

玉三郎と菊之助の二人道成寺は、福助・時蔵さんのとはまた趣の違う演出。
華やかな歌舞伎舞踊という第一義より、安珍清姫伝説のベースが色濃く表されているような感じがしました。

花道から菊之助演ずる花子が登場。
遅れてすっぽんから玉三郎による花子が現れる。
年齢的に30歳ほど離れている二人であるにも関わらず、造形的にも舞う様子もまるで美しい双子の姉妹のようで、一瞬どちらがどちらかわからなくなる。
そのように見とれていると、美しい姉妹の様相は分離し菊之助の無垢さが際立ったかと思うと、背後で玉三郎から妖気や色気が醸し出されている。

この二人道成寺では冒頭の鐘を見上げる振りで、娘が鐘に恨みを持っているという心情がはっきりと表現されてるように見える。
それゆえに、その後に繰り広げられる可憐な舞にも何か心に憂いを感じ続ける。
「きれい」とか「上手い」とかだけでない、その舞踊の背景にある女の情念が瞬間瞬間に感じとられ、舞踊がとても立体的に見えてくる感じがしました。
光と影の側面両方が同居することによって初めて浮き上がってくるような種の美しさのようにも思えました。

舞いが進むと同時に次々に衣装が引き抜かれ、赤から水色に。薄紫から藤色に。ピンクから黄色に。
めくるめく展開に目を奪われていると、最後娘は白い着物になる。
シンプルな色味の中にこそある美しさをそこに見出していると、娘の動きに変化が現れる。
一瞬悲痛な表情を湛えたかと思うと、一幕の冒頭と同様に鐘をきっと睨む。
事の次第(女が蛇の化身であること)に気づいた坊主たちを追い散らしながら一心に鐘へと向かう娘。
その時にはもう、娘の身には払いきれない憎悪が溢れている。
気のせいなのだけれど、蛇に化身していくとき玉三郎の目も赤く染まっていくように見える。
ちょうど文楽の人形が鬼女に変わったときのような印象を受けた。

最後、蛇に化身した娘(女)二人が鐘の上に登り、配下の坊主たちを睨みつける。
最後の二人の表情そして姿に畏怖の念を抱くと同時に、思いをかなえられなかった女の切実な悲しみの普遍化されたものがあるように感じました。

学生時代(10年ほど前)ではちょっと思いつかなかったこの二人の娘道成寺。
最強にして最高だなぁ、と、素直に思いました。
玉三郎ぞっとするほど美しく、さらに高みに上るような身体の動きだったけれど、今60歳ちかく。
まだまだ見ていたい、踊り続けて欲しいな。

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勘三郎の目

日はフジテレビで、 「勘三郎感動密着413日」 という特番をやっていた。

勘三郎は、私にとってはたくさんの名演技を見せてくれる歌舞伎役者。
最近はぜんぜん歌舞伎を見なくなってしまったけれど、以前見たお芝居を色々と思いだした。

その中で特に感動的に記憶が蘇ったのが、3〜4年前くらいに見た「籠釣瓶花街酔醒」。
確か過去2〜3回くらい観たことあるんだけど、その時の籠釣瓶〜は一番感動した。
ヒロインの花魁が玉三郎、主役の佐野次郎左衛が勘九朗、花魁の情夫が仁左衛門。

-あらすじ-
田舎人の次郎左衛門(勘三郎)がたまたま花街を通りかかると、絶世の花魁八橋(玉三郎)の道中で妖艶な微笑みを目にして一瞬にして魂を奪われしまう。八橋に惚れ込んだ次郎左衛門は彼女を身請けするほどまでに通いつめる。
しかし、八橋の情夫(仁左衛門)は嫉妬心をあらわにし、皆のいる前で次郎左衛門に愛想尽かしをしないと、お前と別れると八橋を脅す。
八橋は次郎左衛門に恩を感じてはいるが、愛する男から振られることを恐れ、次郎左衛門が設けた華やかな一席で次郎左衛門に「身請けは嫌でありんす」と、愛想づかしをする。
八橋のあまりに突然な態度と、皆の前で恥をかかされた次郎左衛門は、花街を後にする。
しばらくして事態もほとぼりが醒めたある日、次郎左衛門が八橋を訪問する。
本心から出た愛想づかしでなかった八橋は、次郎左衛門に詫びを入れ対応するが、次郎左衛門の様子がどうもおかしい。そんな次郎左衛門を前にして、八橋は手が自然と震えて上手く杯を持つこともできない。
そしてとうとう次郎左衛門が「更となり云い訳聞かぬ 汝が命はもらったぞ八つ橋かくご」と言って、刀を抜く。
八橋ははっっとして慌てて逃げようとするが、打ちかけの端を踏まれ前のめりになったところで、次郎左衛門は八橋の背中をバサっと切り捨てる。この時の八橋の死に方が女形芸の見せ所で、玉三郎は、しい体勢から海老反りをしてか弱く美しく命を落とす。


何に感動したかというと、この一連の流れの勘九朗の演技。
田舎の商売人が八橋に一瞬にして魂を奪われる瞬間。
八橋に一身に自分の心を投げかける恋心。
そして愛想づかしをされ、プライドをひどく傷つけられた男の内面。

そこまでも素晴らしいのだけど、心に杭打つように、「あっあああああ」って思ったのは、八橋を切り捨てた後に血塗られた刀を凝視して次郎左衛門が「籠釣瓶はよく切れるなぁ」とつぶやく、この瞬間。この瞬間に「あっ、これは、この妖刀の魔力によって起こされた運命なんだ!!」
って気づいた。
3回目にしてそれに気づいた。
その刀をじっと見つめる次郎左衛門(勘九朗)の目は、もう何かに取り付かれた目。そこに次郎左衛門の人間性はもう残ってない。。惚れた女が間男のために自分に恥までかかせて愛想づかしされれば、それは花魁を切りつけるまでの恨みも持つかもしれない。
けれど、このお芝居はそういことだけでなく、そこに籠釣瓶という妖刀の作用を入れ込んでるところの歌舞伎の醍醐味的な妙がある。
けれど、その妙がどうのということではなくて、そんな構図的なものなをすっ飛ばして、「あっ、籠釣瓶は妖刀なんだっ」って一瞬にして約2時間くらいの芝居をそこに集約してしまうその瞬間。それが勘九朗のあの目に宿っていた。(私にはそう見えた)

こういう瞬間を味わうのは知識では多分ない。
籠釣瓶というのは刀の名称で、妖刀でいろいろな因果応報のある代物で、というところの前知識はなかったり、あったとしても見ているときには忘れていることも多々ある。
けれど、わかる。何かそういう背景とか物語が伝えようとするものが、役者の演技から、知識とはかけ離れたレベルで心に伝わる瞬間がある。
その瞬間に出会うことにお芝居を見る意義あり。

歌舞伎はあらすじだけでなく、役者の演技、つまり身体が語るドラマにその真髄が宿っていると信じている。
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ウィーン版 エリザベート

曲素晴らしいので、CD掲載。
(※ライブ映像のDVDも日本で買えるそうです)

1993年に放送されたトニー賞授賞式特集で、夏木マリさんが海外のミュージカルシーンをレポートするコーナーがあり、そこで初めてウィーン版の「エリザベート」を知りました。
ほんのさわりだけ紹介されたのですが、一瞬で目を惹く映像に音楽。
衝撃でした。
スタジオで説明する夏木さんも、「とにかく凄いの!あの装置や仕組みどうなってるのかしら?!」と興奮気味。
このミュージカルを演出したのは、オペラ界の奇才ハリー・クプファー。
司会の亜門さん曰く、ドイツ(ウィーンはオーストリアですが)はテクノロジーと舞台演出を結びつける能力に長けているという話と、クプファーはそのような技術を柔軟に取り入れて細かく演出する人のようです。
オペラ界のことは良く知らないのですが、クプファー只者ではない人のようです。

それから10年経って、ウィーンでその「エリザベート」というミュージカルが10周年記念、クプファー演出で再演されると知り、いてもたってもの思いで海を渡りました。

上演されるのはアンデア・ウィーン劇場。
モーツアルトの「魔笛」が初演された由緒あるオペラハウスです。

10年も経って、その間にこのお芝居に色々な思いをめぐらせて、期待し過ぎな状態でウィーンへと降り立ったのですが、重なり積もった期待感をゼロに戻して大きく膨らませるくらいに、衝撃的にその生の舞台に感動しました。

クプファーの演出、桁外れの発想力そして構成力に圧倒されました。
全ての場面において舞台空間そのものがドラマの背景・状況・心境を象徴していて、まるで生き物のようです。多元的で立体的です。
それと、状況と装置(背景など)の組み合わせが非常に斬新です。であるのに、一瞬にしてそのシーンの意味を汲み取れるほど、その背景が演者と調和しています。
(こういう演出はオペラの世界ではそれほど稀でないのかもしれないですが、歌舞伎は現代でも装置演出は平面的なことが多いです。)

皇室のスキャンダルを知識人たちがカフェで噂しているのシーン、背景はカフェではなく演者たちは遊園地の玩具の車に乗っていたり(スキャンダルは外からは遊戯ということでしょうか)、皇后ゾフィが息子奪還、エリザベートを陥れるために作戦を練っているシーンでは、駒になった彼らがチェス板の上を行き交います(王様取りゲーム)。
こういった組み合わせ・表現が全シーンに織り成されているのです。
2幕目でハプスブルグ家の亡霊たちが奈落の底に落ちていくシーンは最たるもので、本当に圧巻です。

そういった緻密で大胆な演出に対して、主役のエリザベートとトート(死神)以外の役者たちはひたすらに物語を伝える橋渡しのように協調ある演技をします。そのためにもレベルの高い歌唱力と演技力を備えていると思いました。

正直ミュージカルでここまでの表現ができるのかと思いました。
オペラ界でも最高峰の演出家の成せる技なのでしょう。
自分の想像や予測の範囲を大きく超えるような事やものに出会った時、何よりも大きな感動を受けるのだと、実感しました。
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一人芝居「にごりえ」

先週の火曜日に、職場の知り合いの一人芝居を見に行きました。

お芝居についてはとっても好きな分野なだけに、自分なりの「こだわり」がどうしても根ざしていて、知り合いの舞台とはいえ、フラットな気持ちで見るのは難しくちょっと気合が入ってしまうのですが、作品何とも言えず素晴らしかったです。

「にごりえ」実は小説を読んだことはありません。
持っている知識は、少女期の頃TVでみた映画のワンシーン。
主人公のお力が少女の頃、その晩家族で食べるお米を買いに行く。
早く帰ろうと走るお力は長屋の軒先で転んでしまい、炊いたお米を雨に濡れた泥道に落としてしまう。
なかなか帰らない我が子を探しに来た母親は、濡れそぼって途方にくれその場にたたずむ娘をきつく抱きしめる。

このシーンを見た時に、少女だった私の胸に、いいようの無い思いが胸に込みあがりました。
貧しい長屋のに降りしきる雨の中、行き場のない悔しさとむなしさと悲しみが、少女の身を埋め尽くす。
あまりにも切ないシーンなのですが、その風景は私の心の奥に深く深く投影されていきました。
にごりえについての知識と思い出はこれにつきていました。

しかし今回一人芝居でにごりえをみて、作品をとおして自分中に色々な思いが広がっていきました。

にごりえに書かれているあの長屋の風景。
貧しいながらも夫と子供との生活にしがみつき、なんとか生活を保とうとする女。
主人公のお力も貧しい長屋の生まれながら、品格あふれる世界に憧れをもつ。
決して叶わない遠い世界への憧れは、お力の心をより蝕んでいく。
結城朝之助を愛し、あの人の女房になれたらと心に描きながら、「ばかばかしい」と自分をあざ笑い慟哭する。
結城の前でも、そんな自分の身の上を嘆き語り続けるお力。
あの長屋で一家がその日やっと口にすることができるお米を台無しにしてしまった時の悔しさと空しさと悲しさは、大人になったお力の身体の中に鮮やかに思い出され、悲しみの底へと突き落とす。

彼女の苦しみの中で耐えることのできない嘆きは、胸に迫りくる。
そして、結城とは添い遂げることができず、ある日嫌悪していた情夫と二人遺体となって発見される。
かすかな夢を見ることにすら苦しみ続けた彼女の人生の最期。

救いがない、苦しく悲しい物語。
しかし、その情景を樋口一葉は美しく昇華させる。
24歳で亡くなっていることに一瞬驚いたけれど、あの世界観をあそこまでのものに書き上げるのは、やはり若い時だったからなのかなぁと思いました。
もし50歳まで生きていたら、あれだけ感受性の強い彼女は、その人生経験の中で、また違った状況や結果を表現していたのではないかなぁ。
そんなことを勝手に心に思ったりも。

あの時代、あの状況。
赤子は「おぎゃぁ」と生まれた瞬間にその子の人生は0からスタートしているのではない。
「おぎゃぁ」と生まれた時には、その小さな小さな背中に下ろすことのできない、身分という運命を背っている。

そのような人々の人生を、嘆きを、そして生きた証を「にごりえ」は美しく伝えてくれます。
文学の持つ力、才能が示す世界に強く引き寄せられた日でした。
| Posted by adomirari | - | - |

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